純正律と平均律、音の響きについて勉強してきました♫
7月20日水曜日、ピティナ指導者協会主催のワークショップセミナーに参加して参りました!私の勉強会です!
今回の内容は「音律と奏法」・・なんか難しそうに感じるかもしれませんが、和音がハモっているのを聞くと誰もが「きれい!」と感じます。その秘密を解き明かしてくれるお話です!
講師は広瀬宣行さん、東京音楽大学の教授をされていらっしゃる方です。
ピアノという楽器は「平均律」という音律で調整されています。”1オクターブ”という”ド”から高い”ド”までの間を均等に12等分に割った音の高さです。
つまり”ド”の次は半音上の”ドのシャープ”次の音は”レ”、というように全く1ミリも狂わない同じ幅の階段を1段ずつ上がっていきます。
でも実はこの「音律」は微妙に和音の響きを濁らせているのです。本当にきれいに和音が響くのは「純正律」と言って、中世の時代から使われている少し「平均律」をずらした音程なのです。
私を含めて、現代の人々はピアノの音色、「平均律」の方に耳慣れているところがあります。「純正律」というと想像つかないところがあるかもしれませんが、合唱などをやっている方は、実際にハモっている音とピアノで弾く音が少し違うなあ・・と感じたことはありませんか?
♫ではここで「純正律」の感じ方レシピです(^^)
1.ピアノで”ド”の音を弾いて”ミ”の音をピアノを弾かないで歌ってみて下さい。
(”ミ”の音程が取りづらい人は”ミ”をそっと弾いて、歌うときは弾かないで)
2.そして”ド”と”ミ”の音がびりびり!っとハモるような高さを、微妙に上げ下げして 探って見て下さい。
3.”ミ”の音をピアノで確かめて見て下さい。
歌った”ミ”より少しピアノの方が高いはずです。ハモる!きれい!って感じる音は「純正律」で少しピアノの音とずれているのです!
すこし興味を持てたでしょうか?ではここまでのお話ですとなんだかピアノの音が濁っていていけないように感じるかもしれません。
そうではありません!
この微妙な和音の濁りがぴりっ!とスパイスがきいたように良い!と言う方もいるそうです。また前回で記述したドビュッシーやフランスの近代作曲家は、テンションといってわざと不協和音を作り、濁りを心地よく聞こえるように利用しています。
ピアノは「平均律」合唱などは「純正律」でハモります。
また広瀬先生の重要なお話として、「純正律」を意識して弾くと、「平均律」の中に「純正律」を感じて、つまり和音が濁らなくなるというお話でした。
このあたりは、私はレッスンでは常に「和音を聞いて!」「バランスを考えて!」とか注意をしている点ではあったのですが、改めて理論的に正しかった!とお墨付きをもらったようで、大変勉強になった会でした。
メジャーの和音の響きを聞いて、不快に思う人はいないと思います。響きやハモリというのは誰もが自然に心地よく聞いているはずです。ですから、演奏をするとき、音楽を聴くとき、メロディ以外の音を少し意識してみると、また違った角度から音楽が楽しめるかもしれません(*^_^*)
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